誰が何を買うか?

■ 誰が何を買うか? ■

こんにちは。tanzan です。

自社製作のTシャツが手元に届きました。2種類頼んだのですが、実際に手にして見ないとやはりわからないことはありますね。2種類とも画像に手を入れて作り直しにしました。画面で見るほど黒が引き締まっていなかったり、小さなワンポイントに加工した画像は思った以上にディテールがつぶれていたりしたのです。

まあ、こういう手間をかけて試行錯誤を重ねるのは商品を作るうえでは当たり前。お金もかかりますが、サンプルは自分で着ることにします。

種類が増えていますから、Tシャツ好きの方は覗いてみてください

売れないけど、作るのは面白いです。

前回SPAMトラックバックについて書きましたが、そのときに「戦略がまったくありません」というようなことを書きました。今回は、この意味をもう少し書いておこうと思います。まあ、アフィリエイト関係の資料には良く出てくる話ですから、さほど新しいことではありません。

前回SPAMを送ってきたサイトを例にしましょう。5ヶ所のブログに、セシールのトップページへ飛ぶバナーが貼ってありました。キーワードはどこも同じ「セシール」です。

さて、トラックバックを送って何を狙っているのか。普通考えられるのは二つです。

一つは被リンク数を増やすことによるSEO。もう一つはトラックバックをたどっての集客。

これ、どちらも良く使われる手で、SPAM行為でなく、お互いに了解した関係であれば、トラックバックのやり取りをしてもまったく問題ないですし、また、うまくやればSEOにも多少の効果はあることでしょう。

ではこの例の場合は?まずSEOから考えましょう。

5つのサイトが作ってあり、そのサイトのキーワードが「セシール」です。さて、仮にトラックバックによるSEOが効いたとして、「セシール」という有名店をキーワードにして上位表示はそれほど簡単でしょうか。

アフィリエイト・サイトがビッグキーワードで上位に表示されることがないとは言い切れませんが、それでも本家のセシールや関連会社を抜いて上に表示されることはほとんど不可能でしょう。

つまり非常に困難なキーワードを選んでしまっている、と言えます。初心者がとりあえずいくらか得よう、というためには大きすぎるキーワードですね。

そして同じキーワードを設定したサイトが5つ。これもまた、同じキーワードを設定したサイトを複数作ること自体が問題ではありません。事実、かつて僕の複数のサイトがロングテールのキーワードで、Google 検索結果の1ページ目に4つも掲載されたことがありました。

こうなると、高い可能性でそのキーワードで検索した人を呼び込むことができるのですが、現在はよほどマイナーなキーワードを使わない限りは無理です。ましてやビッグキーワードでは。さらにほとんど同じようなデザインのサイトですから、検索エンジンはむしろSPAMサイトと判断する可能性が高いです。

次にトラックバックによる集客です。

最近はツールを使ってキーワードだけ調べてトラックバックを送ってくるSPAMツールがよく使われています。トラックバックツール?いえ、こうしたものは明確にSPAMツールです。

では、セシールの本家へ行かずに、セシールについて何が書いてあるのかわからないどこかのブログでうろうろしている人が、他人が送ったでたらめなトラックバックを経由してセシールのサイトへ足を運び、お買い物をしてくれるでしょうか。

昨今はトラックバックを受けた側のブログにもセシールへのリンクが付けてある可能性は大ですし、セシールのショップのトップページを探している人なら、誰のものかわからないブログでうろうろしていないで、とっくにそちらへ行っていることでしょう。

では人はどんなときにトラックバックをたどるか?それは、興味がある内容に関してさらに情報があるらしい、と思うときでしょう。これが本来のトラックバックの使い方ですし、実際に情報を求めている人は現在でもそのような使い方をしています。

では、セシールに関してお買い物の前に第三者から情報がほしい、というようなことがそれほどあるでしょうか。

たとえばセシールという企業に興味を持って、株を買おうかどうしようか考えて情報収集している、というならわかります。企業情報ブログ同士を結ぶトラックバックをたどる、ということですね。これは意味があります。

しかし、有名企業であるセシールでお買い物しようと思う人が、セシールに関して他のサイトをあちらこちら回って情報収集するとはあまり思えません。買い物の仕方?セシールのサイトでわかります。売っている商品?セシールのサイトでわかります。セシールのカード?セシールのサイトでわかります。

では「セシール」で検索する人は何を求めているのでしょうか?

「そりゃお買い物をするためにセシールのサイトを探しているんでしょう。」

その可能性はありますね。でもそれなら、検索で簡単に見つかるセシールのサイトへ行けばよいだけ。寄り道の必要はありませんから、検索エンジンでセシールの直下につけて偶然に頼れる、とかにならない限りは、訪問者はありません。

さらにセシールの場合なら、カタログを手に入れたいと思って検索している人もいることでしょう。ビッグキーワードで検索をしている人は、具体的な商品名などで検索をかけている人に比べて購入にいたる可能性が著しく低いことはよく知られています。

つまり、このトラックバックSPAMを送ってきた人のやり方は、ちょっと考えれば、実際にやらなくてもほとんど効果がないことはわかります。仮に、同意を得た上でトラックバックを送っていたとしても同じこと。利益が出るルートを作るのがほとんど不可能なのですから。

なんとかアクセス数を増やそうと思っているのでしょうけど、多くの人が検索エンジンを利用している現在、重要なのはフィルタリングです。少数でも良いから特定の興味・目的を持った人に見つけてもらうことが重要です。

なんらかの商品を買いたいと思っている人を、どう自分のサイトに来てもらうか、というのがより重要で、そのための戦略を考えるほうが近道なのです。

世の中に「やってみなくてはわからない」ことはたくさんあります。僕自身、試行錯誤を繰り返しています。しかしその一方で、「やらなくてもわかる」こともあります。冷静に考えれば可能性が低いことは容易に理解できるのです。

では逆に、いったい何が「有効な戦略」なのでしょうか。

それは可能性が高いことを積み重ねることです。

たとえばキーワードを「セシール」から「セシール 事務服」に変えてみましょう。実際にセシールで事務服を売っているかどうかは調べていませんが、このキーワードで検索する人がいるので、セシールで売っていると仮定しての話です。

さて、アフィリエイターの中で、「セシール 事務服」というキーワードをSEOに使っている人がどれほどいるでしょうか。さらにアフィリエイター以外では?多分、セシール本家以外にはないかもしれませんね。

無論検索数では「セシール」に比べてゼロが3個少ないのですが、SEOを施したときに上位表示される可能性はどうでしょうか?かなり高いですね。

では「セシール 事務服」で調べている人たちの購入意欲はどうでしょうか。「セシール」だけで調べている人たちよりもコンバージョンレートもかなり高いと予想できます。

つまり「セシール」だと一見儲かりそうに見えて、実際には儲けを出すルートを確立できる可能性がほとんどない。一方「セシール 事務服」なら、もちろん月に数十万円もの利益を得ることは無理かもしれませんが、売り上げにつなげられる確率は高い。

5つのサイトを「セシール」にするのではなく、一つを「セシール 事務服」にするなら、二つ目を「セシール 制服」にして…と、可能性が高いキーワードのサイトを5つにしたら、いったいどちらが利益を出す可能性が高いでしょうか。

無論やってみてだめなことはあります。しかし、少なくとも、「セシール 事務服」のほうが利益が出るルートがイメージできるのです。後は可能性が高いことを積み重ねるだけ。それを合理化できれば効果が望めるわけです。

ちなみにセシールはリンクシェアで提携できますが、いったいどれくらいの利益が出るものでしょうか。もちろん詳細な情報は公表されていませんが、成果を出しているアフィリエイターに入会資格があるリンクシェア・クラブというものがあり、この入会基準が確か半年間にわたって月平均で10万円以上の利益、です。

つまりリンクシェアでは月に10万円以上の利益を出している人を特別扱いしている、ということですね。10万円というのは多くのマーチャントからの利益の合計ですから、まあ、ちょっとがんばっているサイトでも、セシール単独なら、数万円くらいの利益が出ていれば良い方に入る、ということが類推できます。

商品単価もさほど高くない、そして料率も高くない商品からまとまった金額を稼ぎ出すのは容易ではありません。本来SPAMを使う手間をかけても見合わない、ということですね。

世の中のSPAMで多いものは?性産業関連、金融商品、コピー商品、情報商材、健康食品などなど。これらは違法性がないものであっても、報酬単価が高額です。ですからほとんど無視されるSPAMを使っても、ごくわずかな人が利用さえすれば利益になります。こうした商材をSPAMを使って売ろう、と勧めるわけではないですが、SPAMを使っている側には経済的な合理性がある、ということです。モラルはないけど。

一方利益率が低いものにSPAMを使っても、モラルもない上に、経済的な合理性もない、と言えると思います。