■ アフィリエイター組合 ■
こんにちは。tanzan です。
今日はバレンタインデー。残念ながら、僕の運営するサイトから売上げが伸びた、という兆候はまったく見られませんでした。
皆さんのところでは反応ありましたか?
まず fc2.com を利用されている「無料アニメサーチ」というサイトを運営されている読者の方はおいででしょうか?
楽天API利用方法に、規約に違反している表示方法が取られています。さらに1ページで何度も呼び出しが行われているため、当方のサーバーに過度の負荷がかかっていますので、当方が提供する楽天APIツールへのアクセスを制限しました。
「無料アニメサーチ」サイトでは、現在楽天APIツールは利用できなくしてありますので、ご了承ください。
アメリカのYAHOOの合併問題が話題になっています。YahooがマイクロソフトやGoogleのいずれかと提携すると、検索エンジンに大きな変化が生じる可能性があります。アフィリエイターにとっても他人事ではないですね。
Google の方がアフィリエイターに対して厳しいので、僕としてはGoogleとの提携は避けて欲しいところですが。
子どもたちの春休みに旅行に行こうかと思っています。自分で予約してもアフィリエイト報酬は付かないので、せこく同行者が旅行会社のサイトで手続きをしてツアーを選択。フライトを選び、宿を選び、人数を指定して申し込みボタンを押すと…「このツアーは現在オンラインではお申し込みできません」。
「!!!」
ふと気がつきましたが、ValueCommerce の「ショッパーズクラブ」を利用すれば、自分で申し込んでもキャッシュバックが受けられるんじゃないですか。すっかり忘れていました。
前回はホームページのコンテンツそのものを商品と考えてマーケティングを行う、というような話を書きました。今回はその延長で「絵空事」を書いてみようかと思います。
アフィリエイトの掲示板などでは、よく「アフィリエイターには力がない」という嘆きを目にします。
「ASPやECサイトに連絡しても質問に答えて貰えない」「成果が承認されないのはおかしいけど、間違いないと言われて泣き寝入りした」
などなど。
もちろん、そのディテールはわかりませんから、アフィリエイターの主張が正しいのか、あるいは無理があるのか、一つ一つのケースに関して判断できません。無茶なアフィリエイターも間違いなくいますし。
その一方、世の中にはいい加減なASPやECサイトが存在するのも確かなことのようです。僕のところに時々相談が寄せられますが、「どうしてそんな信用できないところと提携しているのですか?」と思うケースもあります。
「ASPやECサイトを選べ」というのは別のテーマですからこれ以上深入りしませんが、多くのアフィリエイターが、ASPやマーチャントから冷たくあしらわれていると感じるのも多分、事実でしょう。
でも、それはそうです。何しろアフィリエイターの数は数十万人。A8だけで登録者は30万人以上とか。大手はどこでも10万人を越えるアフィリエイターが登録していることでしょう。
そのような状態で、ASP側が個々のアフィリエイターにそれほどかまってはいられないのは、容易に予想がつきます。
そして、アフィリエイターが勘違いしているのが、アフィリエイターは「客ではない」という点ですね。
多くのインターネットサービスを利用する場合、僕らは「客」として利用します。有料無料にかかわらず、客として扱われます。My Yahoo を利用しても客ですね。広告を見たり、クリックしたりして、企業にお金を落とす側ですから。
楽天市場に登録するのと、楽天アフィリエイトに登録するのは、ほとんど同じように見えますから、確かにわかりにくい部分もあります。楽天の場合は客に口コミをさせて、稼いだ分を値引きで還元しよう、という発想ですから、まあ客に分類されても良いかもしれません。
でも一般のアフィリエイトの場合は、アフィリエイターは商品やサービスの仲介をする「業者」です。何しろ利潤を得るのですから。もっとはっきり言えば、ASPという広告仲介業者の下請け業者がアフィリエイター、でしょう。
下請け業者で、しかも元受けであるASPに対する貢献が月に数百円、数千円というクラスであっては、交渉力が小さいのも仕方がありません。管理コストを除いたら、ASPが受け取る報酬は非常に少ないものになるでしょうから。
ASPはアフィリエイト・サービス・プロバイダーの略ですが、この「サービス」はECサイト向けのサービスであって、アフィリエイター向けのサービスだと思わない方が良いでしょう。
アフィリエイターが手数料を払ってASP経由でECサイトと提携する、というのなら別ですけど。お金を払うのはECサイトで、アフィリエイターではありませんから。
アフィリエイターは「広告掲載」というサービスを提供して利益を得、ASPはその仲介をして利益を得るわけです。
ではアフィリエイターには交渉力がまったくなく、ASPの言うがままになっている存在か?と言うと、必ずしもそうではありません。成果を出しているアフィリエイターは、場合によっては「この条件では掲載できない」と、交渉をしたりもします。
結局、貢献しているアフィリエイターは相手にするけど、貢献できないアフィリエイターは手間をかけて相手にする価値がない、ということでしょう。
「そうか、それで今回の記事のタイトルがアフィリエイター組合なんだ!」
「みんなでまとまって、交渉力を得ようということか!」
と思われるかもしれませんが、ちょっと違います。
何しろ僕はアフィリエイターではなく、どちらかと言えばASPの味方ですから。別に回し者ではないですけど、やはり質の悪いアフィリエイターも数多く存在する以上、アフィリエイターを一括りにして味方をすることはできません。
アフィリエイターはASPに雇用されているわけではなく、それぞれが独立の業者です。これが雇用関係にあるのなら組合を作ってアフィリエイター全員の待遇改善を訴える、ということに意味があります。
しかし、独立の業者である以上は、本来、それぞれの実力や、工夫に応じた報酬を得るのが当然。一律の条件というほうがおかしいと言えます。
では誰の組合を作るのか?
それは少なくとも「良い商品」を持っている人たちの組合です。ここで言う良い商品とは、「良いコンテンツ」「良いサイト」のことです。
例えばガーデニング関連で Yahoo のカテゴリーに登録されているサイトのオーナー5人が集まって組合を作り、「この条件なら5サイト全部で広告の掲載をしますよ」と交渉するわけです。
特定のカテゴリーで Yahoo に登録されているサイトへの広告出稿が5箇所まとめて保証されるなら、マーチャントも「ちょっと条件を良くしても良い」と思うかもしれません。何しろライバルが先に提携してしまうかもしれないのですから。
ではなぜ「良いコンテンツを持つサイト」だけに限るのか。もっと多くのサイトへの表示を保証しても良いのでは…と思われるかもしれません。
でも実際に、不特定多数のサイトに参加を認めると、どのように保証を実行させられるのでしょうか。「とりあえず申し込んでおけ」という人が混じっていては、組合の中で手間ばかりかかって、マーチャントとの約束を守ることが困難になり
ます。
「Yahoo カテゴリー登録とか、アフィリエイターに厳しい条件を付けるのはずるい」
と思われるかもしれません。
でも、アフィリエイターは業者であることを思い出しましょう。業者が、コンテンツという商品を売っているのです。良い商品(つまりは良いサイト)を作り上げる努力もしないで、有利な条件だけもらおうというのは、いささか虫がよすぎます。
一般の企業でも、世に出せるほどのクオリティーの商品だけを世に出します。それ以外は出さないか、あるいは出してもすぐに市場から消えていきます。
ところがインターネットでは、質の悪い商品でも世に出し、さらに消えていきません。それどころか、質を上げる努力をするよりも、質の悪いサイトになんとか人を呼び込もうと検索エンジンを騙す努力をする人がなんと多いことか。
まあそれはともかく、良いサイトを持っている人が5人集まったとします。カテゴリーにもよりますが、5つ併せてそこそこのトラフィックを稼げているのであれば、それはもう良い広告媒体です。
考えてみてください。検索エンジンの検索順位結果の上位に入っているサイトが複数入っていたら。
アフィリエイト広告だけでなく、企業から直接定額のバナー広告の注文を受けることができるかもしれません。
5サイト全部のトップページのヘッダー広告を1ヶ月20万円でどうだ!とか。そうすれば山分けしても1サイト4万円の収入。さすがに20万円というのは、よほど競争が激しいカテゴリーでなければつかない額だとは思いますが。
交渉力が付くと言っても、アフィリエイトの場合、マーチャント、ASP、アフィリエイターはすべて一蓮托生であることも忘れるわけにはいきません。
どれか一つだけが大きな利益を出す、ということはありえません。アフィリエイター組合も、あくまでもマーチャントやASPの「パートナー」となることを目指します。
強力なサイトが集まって、まとまって広告を掲載すれば、企業の側にとっても、広告出稿先を探す手間などが省けますし、ASPも同様。その分浮く手間を折半して還元してもらう、と考えれば良いでしょう。
つまり、三者すべてが win-win になれる関係ですね。
楽して多く取ろう、自分だけ多く取ろう、という人は、一時的に稼ぐことができても、最終的には排除されます。誰だってそんな人と一緒に何かをしたいとは思いませんから。
え?アフィリエイター組合をいつ作るかって?まったく予定はありません。何しろ面倒なもので…